●5月6日(金)
土地の問題やヘイト、放火事件など、ウトロをめぐるいくつかの出来事は断片的には聞き及んでいたが、本当のところは知ることもないままにあった。このほど、「祈念館」が4月30日にオープンしたとのニュースを聞き、この機会にぜひ訪ねてみたくなった。
近鉄京都線「伊勢田」駅を出て、右折してまっすぐに進むと、立派な宇治茶「のせ園」が見えてくる。ちょうど、茶園では新茶が摘まれている。



その先には、年季の入った「角田食料品店」。そこを左に曲がり、狭い道をいくと、新しい道路と3階建てのピカピカの祈念館が目に入る。駅から10分弱。


建物の壁には、「ウトロで生きる」「ウトロで出会う」のスローガン。以前は、「ウトロで生まれてウトロで死ぬ」だったそうだ。反対側には陸上自衛隊大久保駐屯地。



敷地の右には、かつての「飯場」が移築されている。
入口の流し台は2021年8月30日の「放火」で焼け残ったものとある。

板張りの壁には、地区の歴史や写真が掲示されている。







井戸水を汲みだしたポンプもある。

そして、いよいよ祈念館へ。残念ながら、撮影禁止。

受付を済まし、2階に上がる。
ここは、「常設展示室~ウトロ地区のあゆみ~」。
地区の歴史と住民の生活、土地問題とウトロを守る闘いなどを知ることができる。

3階の「企画展示室」では、ウトロに尽くし、亡くなった1世の人たちの写真展「ウトロに生きた人々」が開催。
艱難辛苦を越え、喜怒哀楽をともにした人たちの顔は個性的で輝いて見えた。
パネルではなく、吊るされた布ようのものに書かれていて、持ち運びが便利だなあと思った。

1階の多目的ホール「ウトロカフェ」で、記念品等を見る。パンフとクリアファイルを購入し、祈念館を後にした。



