とよなからしい「新しい運動をつくろう!」と支部長・書記長制を廃止し、「運営委員会制」に切り替えて10年目。本当の“試練”の時を迎えます。幸い、今回は新たに二人が運営委員に加わり、8人体制になりました。先行きは楽観はできませんが、一つでも確かな足跡を残したいと思います。
大会宣言
政府自民党が推し進めてきた市場原理主義に基づく経済のグローバル化や規制緩和は、「自己責任論」のもと、富める者とそうでない者、大都市と地方などの格差を拡大させ、ワーキングプアに代表される不安定労働者の増大など、様々な社会不安を産んでいます。こうした人々の不安や不満のはけぐちとして、憲法を改悪し「戦争のできる国」づくりにつき進もうとしています。
また、『同和』行政をめぐる一連の不祥事は、部落解放運動に対する社会的信頼を著しくなくし、これまで部落差別撤廃を共にたたかってきた理解者や行政における「部落問題ばなれ」をもたらしています。しかし、豊中市においても「地区への問合せ事象」が続発しているし、狭山事件の石川一雄さんは不当逮捕から45年をこえましたが、いまだに再審の門は閉ざされたままなど、部落差別はなお生きています。
こうした困難な時期にあって思い起こすのは、支部再建以前の戦前・戦後の豊中の部落解放運動の先輩たちの献身的な生きかたです。社会や行政の無理解や貧困の中でも、「人間としての尊厳」をとりもどすたたかいとして、誇りを持って部落差別撤廃をもとめて歩んできました。
今こそわたしたちは、水平社宣言の精神を胸にきざみ、様々な社会の矛盾に苦しむ人たちと手をたずさえて、狭山事件の第三次再審で石川一雄さんの無罪を勝ちとり、部落差別をはじめ一切の差別の撤廃と人権の確立をめざし、「平和と人権」を守る闘いをすすめなければなりません。
豊中らしい部落解放運動を創り出すために、一丸となって闘うことを誓いあいます。
2008年7月8日 部落解放同盟豊中支部第42回定期大会