他者を批判することは、我が身を斬ることと同意であることは知っている。それによって、自身が致命傷を負うこともあるかもしれないが、そこを避けて通れない場面に出会うこともある。避けることができればそれにこしたことはないが、併せ持った性格が災いするのか、あえて踏みこむことが多い。
批判が受け入れられることは皆無で、無視・黙殺が常で、また、それによって議論が起こることもない。むしろ、異論や異見をかき消すピエロ役が登場するのが落ちだ。それほどに、淀みは深く、底は見えない。だから、酸素不足で浮く事態が迫っているような気がする。
座して死を待つのか?抗って道をつけるのか?それとも、脱出するのか?おそらく先を見るに敏な人たちは、未来図を描いているのかもしれない。しかし、不器用な私は、可能性を捨てきれず、波間に漂う小船の中にある。母船は既に遠くにあり、帰ることは難しい。だから、自前の羅針盤を頼りに港を目指す。
石川啄木
地図の上朝鮮国にくろぐろと墨を塗りつつ秋風を聴く