今冬、最強寒波が襲来した26日、日本海側や東北・北海道は大雪に見舞われ、交通も遮断された。
家にこもっていればほっこり過ごせるが、予定通り「いたみホール」へ。
メインは、田中優子さん。
演題が興味深い。
江戸時代と言えば、今に続く部落差別の基礎ともなる身分差別が確立されたことを想起する。
田中さんもそうしたことを熟知した上で、江戸社会の内実がどんなものであったのかを解き明かした。
それは、このスライドにまとめられている。
布(着物)も紙も藁もトコトン、リサイクルした上で、最後は「灰」として肥料として土に還る。
必要なものは、自然界にあるものを調達し、用度に合うように、技術が生み出され、加工される。
循環システムが整備された、持続可能社会だったことに、驚愕する。
そして、その社会が豊かな文化を生んだことも忘れてはならない。
しかし、「明治」以降、それらは打ち捨てられ、顧みられなくなり、ひたすら経済的合理性を追い求めてきた。
原発社会は、その必然的帰結とも言えよう。
江戸時代に還ることは不可能だが、「電気はあって当たり前」で、それが不足したり、ないことなど想像だにしない、私たちの感覚や暮らしぶりを振り返ることは、とても大事で、その意味では、「江戸から見る現代社会」には、学ぶべきことがたくさんあると思った。
帰路は、初めて「長寿蔵」で飲食。
JR伊丹から川西能勢口に着くと、雪が舞っていた。