この間、2週間くらいかけて、書類・資料等の整理を行い、机も空にしました。資料等はとりあえず段ボールに詰めただけで、おいおい整理しようと思っていますが。
同時並行で、お世話になったムラの人たちへのあいさつ回りもしてきました。驚かれた方もおれましたが、「さみしなるなあ!」「これからどないするん?」「長い間、ご苦労さん!」とねぎらいのことばをいただき、みなさんの心の温かさを感じました。
でも、「退職=縁切り」ではありません。明日からは、豊中の部落解放運動に専念しますので、みなさんとのお付き合いは続きます。心機一転、これまでとは一味違った関係を築いていきたいと心しています。
ところで、「協会」の事務局長として私がやってきたことの中で、力を入れたことの一つは「情報発信」です。HPもそうですが、紙媒体の機関誌「じんけん ぶんか まちづくり」には、ひとしおの思い入れがあります。自由闊達で個性的な独自の言論空間として、それなりの「評価」もいただいたと思います。「協会の顔」として、これからも充実・発展を期待します。
また、私が仕掛けてきたこととして、「連続講座」や「100年シリーズ」があります。受託事業の「人権文化のまちづくり講座」は一定の「制約」があるので、それとは違った味(協会のイロ)を出すための企画でした。100年前の出来事を現代に読み解く「100年シリーズ」や部落問題を深堀りする「連続講座」がそれでした。準備等は大変でしたが、とてもやりがいがありました。
部落問題に関わっては、「フィールドワーク」の積極的展開があります。講座やパネル展などによる不特定多数を対象にする事業とは違い、特定の団体・組織・グループなど、少人数を対象に、部落との直接的な出会いを通じて、それぞれが持っている部落観を問い直すことを狙いにしました。これは、今後も「協会」の取り組みの核となるはずです。
また、第五中学校とのコラボ「夢バトン~はみごのないまちづくり~」は、豊中ここにあり!を大阪のみならず、全国に発信するとりくみとなり、私もその一翼を担わせて頂いたことは今も鮮明な記憶となっています。そして、それは今現在も第五中学校の人権教育の柱になっていることに意を強くしているとこころです。
私は、本日をもって「協会」を辞しましたが、豊中の部落問題をめぐる様々な状況やとりくみについては、引き続き重大な関心を持ち、関与していきたいと思っています。とりわけ、「同和」行政終結を目論んでいると思われる豊中市の動向については、厳しくチエックしていきたいと思います。
今現在、「コロナウィルス」の感染拡大によって様々な制約が課せられ、宙ぶらりんの状態が続き、ひょっとすると「緊急事態宣言」が発せられるかもというきわどい状況にあります。だから、社会運動も制約を受けて思うに任せませんが、いつの時代、どんな状況にあっても、異端・少数者の立場・視点を忘れないようにしたいと思います。
これまでにいただいた、多くの励ましに感謝し、今後ともの友誼をお願いします。
●事務局職員からいただいた花