昨夜来の雨が降り続き、雨の朝となった。予定を1時間早めて宿(志戸平温泉・志だて)を出発し、花巻に。四日目(最終日)のメインはかの「阿弖流為」。運よく雨は上がり、花巻からJR東北線で水沢駅へ、そして、タクシーで「奥州市埋蔵文化財調査センター」に向かう。
立派な建物だ。受付でまもなくビデオが始まると聞き、早速2階にあがる。30分にまとまられたビデオは、大和朝廷による「蝦夷」の地への侵略の歴史がコンパクトにまとめられていて、よくわかった。
館内を一回りして展示を見たあと、近くに胆沢城跡があると聞き、向かった。プレートに簡単な説明があるだけで、面影を偲ぶものは何もなかった。道路向かいの酒屋さんで、「阿弖流為」と「胆沢城」の酒を購入。店主に大阪から来たと伝えると、何ときとくなお人だといった表情をされたのが印象的だった。
タクシーの運転手さんによれば、阿弖流為による町おこしも試みたそうだが、うまくいかなかったとのこと。そう言えば、駅前にも街中にも「阿弖流為」関連の看板も標識も見かけなかった。個人的にはとてももったいないなあと思う。何はともあれ、はるばる訪ね来た阿弖流為の地。短い時間で、下調べも不十分だったから心残りだったが、はじめの一歩を記したことをとりあえずはよしとしたい。
水沢に戻り、駅前のすし屋で遅めの昼食。これが旨かった。
一ノ関を経て東北新幹線「やまびこ」で仙台へ。ここは雨が降り続いている。構内は驚くほどの人出だ。ここに来たら、「牛タン横丁」しかない。
いい気分で、仙台空港に向かい、伊丹空港へひとっ飛び。
大阪の暑さに迎えられ、「現実」に引き戻された。