特別展示 曾我蕭白筆「雲龍図」綴プロジェクト作品
江戸時代の画家、曽我蕭白が手掛けた「雲龍図」は、もともとは襖(ふすま)として描かれていたと考えられており、現在は米国のボストン美術館に所蔵されています。「綴プロジェクト」では、ボストン美術館の協力のもと、「雲龍図」の高精細複製品を制作し、寺号の由来が今回の寄贈作品でもある「龍」にゆかりが深い天龍寺に寄贈することで、曽我蕭白が誕生した地である京都への里帰りを実現します。
「雲龍図」全8面の高精細複製品は、国の史跡・特別名勝に指定されている曹源池庭園に面する大方丈、龍の間の壁面に設置されます。「雲龍図」の高精細複製品は、ユーモラスな表情、太く力強い曲線で描かれる龍の爪、ところどころに飛び散る飛沫(ひまつ)の激しさ、さらには墨特有のにじみと濃淡のある雲が表現されており、実物大ならではの迫力や美しさを間近で鑑賞できます。
●なかなかお目にかかれないものが京都にはたくさんある。これはキャノンのデジタル技術を駆使して複製したものだが、本物と見間違うほどの迫力で、かつに生き生きとしている。時代とはいえ、こういうこともできるのだ。いいのか、悪いのかは知らぬが・・・。