①今回開示されたのは、「東京高検にあるすべての証拠物(裁判所に提出されたり、すでに開示ずみのものも含む)の領置票」と書かれています。つまり、東京高検の手元にある「領置された証拠物」ということです。
②だから、「東京高検に保管されている以外の証拠物が存在する可能性もある」と指摘しているように、浦和地裁や地検などにもまだ未知の証拠物があるかもしれないということになります。
③さらに、「捜査書類なども含めた全証拠のリストの開示も必要です」とあるように、捜査書類などは「領置票リスト」には含まれていません。「領置票リスト」は証拠リストの一部であり、ほかにまだリストがあるということです。
一体どんな仕組みになっているのか、とてもわかりづらいです。「領置票」を検索すると、「証拠品事務規定」というのが出てきますが、そこに雛形があります。開示されたのはこの類なのでしょうか?
また、「証拠金品総目録」というものもあります。これは何なんでしょう?
④「おたがいに連帯して証拠開示の闘いをすすめる必要もあります」と言っているとおり、再審を闘うすべての人々とつながり、これを突破口に証拠開示を普遍化することが大事です。そのためにも、今般の成果を広く発信し、共有化することが不可欠です。
⑤この日の協議の出席者に中山弁護士の名前がありませんが、体調を崩したのでしょうか?気になります。
⑥意見書までだして開示を拒んでいた検察官が、一転したかのように「開示」するに至ったのは、何らかの事情があったことは間違いないと思います(リストの「一部」を出すことによって、この問題にピリオドを打とうとしたのか、あるいは、これで「時間稼ぎ」をするつもりなのか)。
⑦そうではなくて、裁判長の意向(開示すべき)に従ったということも考えられます。「開示勧告」が出される前に、開示に踏み切ったということになります。果たして、河合裁判長がそこまで腹を固めていたのかどうかですが。
⑧いずれにせよ、画期的・歴史的な一歩であることは間違いありません。ここから具体的な証拠の開示、事実調べ、そして再審開始に繋げることが喫緊の課題です。明日の会議では、丁寧な経過説明が行われ、今後の方針についての闊達な議論が起こることを期待します。そして、記者会見など情報発信のあり方を抜本的に強化する具体策を実行してほしいと思います。