部落解放運動の“メッカ”と言えば芦原橋だろう。長らく、その位置にあって大きな役割を果たしてきたことは多くの人の知るところだ。ところが、芦原橋には、今やその面影はなく、侘しさが漂う街と化している。これは2012年10月30日に撮ったものだ。
南海高野線の踏切を渡ると「解放センター」が見えてきた場所は、きれいに除却されて更地になっている。とても広いと改めて思った。
次は、2014年1月30日に撮った芦原橋駅近辺の写真だ。「浪速解放会館」も解体され、空地になっていて、マンション建設の看板がかけられていた。
あっという間に風景は変わる。そして、その変化は人々の意識やくらしぶりも変える。もちろん、部落解放運動のありようをもだ。なくしたものの大いさを痛感するとともに、翻って自らの足元をじっと見つめてしまった。