事件
2000年3月17日午前8時頃、北海道恵庭市の人気のない農道の路上に焼死体があるのを幼稚園バスの運転手が発見した。遺体はタオルのようなもので目隠しされ、後ろ手に縛られており完全に炭化していた。死因は頚部圧迫による窒息死で、絞殺後に灯油をかけられたものと見られた。
この焼死体は苫小牧市在住で千歳市に勤務する女性従業員(当時24歳)の遺体と判明。女性従業員は3月16日に同僚と退社して午後8時半頃に自宅に電話した後は行方不明となっていた。女性従業員の家族によって3月17日午後1時頃に捜索願が出され、同日午後3時頃に勤務先2階の女子更衣室ロッカーから女性従業員の携帯電話が見つかっていた。
同年5月、恋愛問題のもつれによる犯行として、同僚の女が逮捕・起訴された。
裁判
2003年3月、一審の札幌地裁判決では状況証拠などから被告人による殺害を認定し、懲役16年を言い渡した。被告人側は直ちに控訴した。
2005年9月、二審の札幌高裁判決は、性犯罪の可能性を否定し、一審同様に状況証拠から被告人の犯行と認定、控訴を棄却した。被告人側は、最高裁に上告した。
2006年9月25日、最高裁は被告側上告を棄却した。同年9月29日、被告人は最高裁に異議申し立てを行ったが、10月12日に棄却され、一審通り懲役16年が確定した。被告人は2013年現在刑務所にて服役している。
●「冤罪ファイル」によると、
2012年10月、札幌地裁に再審請求。これまでに8回の三者協議が行われ、裁判長は検察官に証拠開示を促し、新証拠が開示される。
10月には弁護側、11月には検察側の証人尋問が行われ、審理は佳境を迎え、来年3月までには再審開始の可否が出る。
と言われているが、裁判長の訴訟指揮が並ではないことに驚かされる。