阪急百貨店で開催中のガラス工芸作家・黒木国昭展を観てきた。創作50周年記念-西洋の美と和の融合と題され、独自の作風による作品群が展示されていた。琳派の紅梅白梅図や風神雷神、広重の東海道五十三次、北斎の富嶽三十六景を襖絵に再現したもの、エミール・ガレの作品を復元したもの、宮崎県の綾切子など、眼をみはる美しさを放っていた。
ガラスでどうしたらこんな作品ができるのだろうと不思議に思う。精巧で緻密、繊細、華麗、優美・・・どんな言葉を当てはめても言い表せない不思議さと神秘性に包まれている。魅了するとはこういうことを言うのかもしれない。どれも垂涎の的だが、残念ながら観るだけにとどめた。