12月9日(土)に豊中第五中学校で2学期に、子どもたちが取り組んできた「人権総合学習」の成果の披露である「人権フェスタ・ひまわり」が行われる。案内には次のように書かれている。
☆1年生の発表:「いのち・出会い・人を知る・自分を知る
~地域のいろいろな方との出会いから~」
内容 1年生は、11月に開催された地域の行事「ふれ愛子どもカーニバル」に参加し、地域のみなさんや子どもたちと交流しました。その時、感じたことや、学んだことは……?
併せて、カーニバルで使用した遊び道具も展示します。(パワーポイントを使った発表です。)
☆2年生の発表:「働く・学ぶ・生きる ~だれもが住みよいまちに」
内容 2年生は、11月に3日間の地域体験学習として、地域のみなさんの職場で、お世話になりました。その取り組みを通して、学んだこと感じたことを報告すると共に、「働く・学ぶ・生きる」をテーマに創作した短歌も、当日、掲示します。(パワーポイントを使った発表です。)
☆3年生の発表:「自分と仲間の生き方をみつめて」
※ 劇:『夢灯り・桜坂』の上演
内容 桜ヶ丘中学を卒業した3年B組のなかまたち。“支えあっていこう”と誓いあったあの日から、10年。彼らの歩んだ道のりは……?
中学3年生が演じる「25歳になった、なかまの姿」をぜひご覧ください。
※劇は、10時開演の予定です。
これに付け加えることはないが、圧巻は3年生の劇で、7月19日に上演した「桜の樹の下で」の続編で、15歳の子どもたちの10年後を描いたものだ。そして、これは「21世紀になってもまだ差別はあるの?」との子どもたちの問いかけから始まり、地域とのコラボによって台本をつくってきたものだ。わたしもその一員に加わらせていただいたが、そこまで肩入れしたのは、実感の伴わない部落差別を身体ごと受け止め、おかしいことはおかしいと言い切り、自分を傍観者ではなく、当事者としてあろうとする子どもたちの真摯かつひたむきな姿勢が見て取れたからだ。もちろん、そこには教職員の並ではない想いと覚悟があった。
この間、繰り返し述べてきたように、部落問題や「同和」教育にとってはきびしい逆風が吹いている。だから、そんなときにあえてとりあげることはへたをすればやけどをしかねないことは誰でもわかる。触らぬ神に祟りなしだが、第五中学校はその道ではなく、あえて荊の道を選びとった。大きなリスクをおかす以上、失敗は許されないが、英知をあつめ、確かな実践を積んできた。
12月9日は、それらの大きな一里塚になるだろう。そして、それは部落問題学習の新しい1ページを開く日になるかもしれない。