今日(4月13日)は、105回目の「啄木忌」。1886年2月20日~1912年4月13日、享年26歳の短い生涯だったが、石川啄木は今に生きている。命の燃焼とも言える歌と詩、評論は時代を超えて私たちの心を揺すぶり、精神と思想を射抜く力を持って迫ってくる。
啄木の時代から1世紀が過ぎたが、早逝した詩人は大逆事件で幸徳秋水らが処刑された後に「時代閉塞の現状」を書いた。一種の警鐘、アジテーションとも取れるが、その詩人が見通した世界が今、鳶口を開けて待っているのかもしれない。めぐりめぐって再び「時代閉塞」の感が深まりつつある。
友も妻もかなしと思ふらし
病やみても猶なほ、
革命のこと口に絶たたねば。
やや遠きものに思ひし
テロリストの悲しき心も
近づく日のあり。