2011年に奈良県の水平社博物館前で差別街宣を行い、有罪判決を受けた「在特会」のメンバーが主催する「在日特権条例に抗して日本人を守る講演会」が、13日10時から大阪市平野区の「市民交流センターひらの」で開催されるとのことで、部落解放同盟大阪府連からカウンター行動が呼びかけられ、参加してきた。
どんよりと曇ったうすら寒い日曜日の朝。7時半過ぎの電車に乗り、梅田・天王寺を経由して、「平野駅」に降りた。途中の公園では桜が一部開花していた。センターの前には私服らしい人たちがたむろしていたが、静かだった。
センターの裏の公園で打ち合わせを兼ねた集会を行い、センター前に異動。センターは立ち入り禁止措置がとられ、大阪市の職員が警備についていた。時間とともに警察関係者が対峙する間に配置され、“物々しさ”が漂う。講演会の時刻になるとそれらしい人物が会場に入っていった。解放同盟のほかにも、持続的にカウンターを続けている人たちも加わり、約200人がプラカードを掲げ、沈黙の抗議をする。
その後、いったん公園に戻り、ミニ集会を行い、一時散会し、講演会終了後に再び集まり、抗議行動を行った。
どのくらいの人が集まったのか、どんな人が来ているのか、退館時にわかるだろうと思ったが、何と「在特会」のメンバーは館内に呼び入れたタタクシーに乗り込んで、そそくさと逃げるようにして出て行った。タクシーは3台(最大12人)プラスアルファで総勢20人ほどだろうか?
何やら拍子抜けの感じだったが、カウンター側が「在特会」側を圧倒したからに他ならない。「在特会」はこの日の午後には、東住吉会館で「討論会」を行っているが、これからもこうした行動を仕掛けてくることは間違いない。ヘイト・スピーチを許さないとりくみをさらに広げていかなければならないと改めて思った。
ヘイトスピーチ条例めぐり 会館使用に抗議活動
MBSニュース 新:03/13 12:05
大阪市で可決成立した「ヘイトスピーチ条例」をめぐって、ヘイトスピーチを行う可能性がある団体などに市の施設を使用させるべきではないとして、NPO団体らが抗議活動を行いました。
大阪市平野区にある市の会館では、午前10時から「在日特権条例に抗して日本人を守る講演会」と題した講演会が行われていますが、講演会の主催者らが民族差別を扇動するヘイトスピーチを行う可能性が高いとして、在日外国人の人権を守るNPOや部落解放同盟らが会館の前に集まり、抗議活動を行いました。
「絶対に(施設を)貸してはいけない。差別を助長することになる。」(抗議活動を行う男性)
大阪市では今年1月にヘイトスピーチ条例が可決成立されていますが、市の施設の使用については制限されていません。