「9.10」集会が終わったあと、居酒屋で中北弁護士と1時間ほど懇談する時間を持ちました。せっかくの機会なので、かねてより考えていたいくつかの問題(情報発信の在り方、マスコミ対策、記者会見)をぶつけてみました。いずれも、焦眉の課題であり、避けては通れない問題だと思いますが、中北さんは「当惑」されたようでした。弁護団がどうこうという問題ではないという印象を受けました。
弁護団の主戦場は法廷ですから、無理もないとは思いますが、「狭山を勝つ」ためには、時には土俵を飛び出すことも必要だと思います。その気概は示してほしかったと思います。それにしても、こうした課題は誰が担うのでしょう?去る3月の解放同盟の全国大会でも発言をし、同様の課題提起をし、前向きのコメントはいただきました。しかし、半年経ちましたが、事態に変化は見受けられません。責任の所在はどこなのでしょうか?
第19回三者協議で「証拠物のリストの開示も検討」と解放新聞にも報じられました。素人の私などは、こんなおいしい情報はただちに記者会見で公表して、世論を喚起し、検察と裁判所を追い込んだらいいのにと思ってしまいます。しかし、弁護団はそうは考えていないようで、特段の対応はしていません。
弁護団は、敵をじわじわと追い詰めていっているという「感触」を持っているのかもしれません。それが当たればいいですが、へたをすると「時間稼ぎ」をされるおそれもあります。具体的には、来年2月15日に白木最高裁判事が、4月1日に金築最高裁判事が退官を迎えます。それに伴う「玉突き人事」が起こりますから、河合さんもどうなるかです。いずれにせよ、河合裁判長が異動する前に「決着」をつけなければならないでしょう。
問題は、それまでに敵をどう追い込むのかということに尽きます。法廷外の取り組みは、うねりとなりつつあり、「今度こそ!」との思いを多くの人が抱いています。それと弁護団の取り組みがどう連動するか、ここがキーになるでしょう。その意味でも、情報を共有し、適確に「敵」にせまり、これを撃つことが肝要です。
情報発信とマスコミ対策、これが「狭山の弱い環」です。できることは、今やりきる、これではないでしょうか。