今日、11月3日は「文化の日」ということになっている。1873年以降1911年までは「天長節」、1927年以降1947年までは「明治節」として、明治天皇の誕生日による休日となっていた。また、1946年に日本国憲法が公布された日でもある。
朝から空は灰色の雲に覆われ、いつ降り出してもおかしくない。の日、豊中市小曽根にある「西福寺」で伊藤若冲の「仙人掌群鶏図」が無料公開されるというので、空模様を案じながら(雨の時は中止)出かけた。
服部駅から東へ、天竺川を超え、小曽根小学校沿いにさらに東へ。突き当りを右へまがり、一つ目の角を右に曲がると、先に西福寺が見える。門前に、告知する張り紙がある。門をくぐると、巨大な松に迎えられる(扇松と呼ばれるクロマツだそうだ)。
お堂の入り口で記帳を求められ、パンフレットとビニール袋に入った小判型の札をもらう。いよいよ、拝見だ。すでにお堂の中は、襖絵の前にたくさんの人が塊をつくっていた。席が空くのを待って前に詰める。右端には「髑髏の図」もある。左側に席を写す。真ん中の一羽がとてもいい。力強く足を踏ん張り、お尻をピンとあげ、鋭い眼で睨んでいる。
小曽根小学校のHPには、こうある。
小曽根の「西福寺さん」には、江戸時代の伊藤若沖という人が、ふすまに描いた「さぼてんぐんけいづ」という絵があります。このふすま絵は、金をはった紙の上に、大きなサボテンを背景に、オス、メス、ヒナの、にわとりをかいたりっぱなものです。この若沖を小曽根の人は、「斗米庵」さんとよんでいました。それは村の人がバケツ一ぱいほどのお米を持って行くと、心やすく絵をかいてくれたからです。若沖は自分の家の庭にたくさんの鳥を飼って、写生したり、魚貝やこん虫などを描くのが好きだったそうで45才から本格的に絵の道に進みました。この若沖の才能を認めた薬問屋の吉野五運のすすめで半年かけて完成しました。今、この絵は重要文化財に指定され、48年に記念切手にもなり、11月3日には一般公開もされています。
豊中にこんな素晴らしいものがあることを今まで知らなかった。もっと宣伝していい。欄間の彫刻も素晴らしい。なお、このお寺では、大阪音大との合同イベントや、二胡の演奏会、太鼓演奏など、いろんな催しも行われているようで、とてもいい。