予報どおり、午後から雨になった京都。恒例の「三船祭」が雨の中で行われた。大堰川の両岸は傘の花が咲き、1100年余り前の絵巻の再現に見入った。さすがは京都、京都ならでは、と思ってしまうほど、似つかわしいし、雨もまた一興だ。
雨中のみやび川面彩る 嵐山で三船祭印刷用画面を開く
新緑を背景に平安時代の船遊びを再現した「三船祭」(19日、京都市右京区・渡月橋上流の大堰川) 平安時代の船遊びを再現した車折神社(京都市右京区)の「三船祭」が19日、同区の嵐山渡月橋上流の大堰(おおい)川で催された。あいにくの雨模様となったが、船上では雅楽や舞が奉納され、観光客がみやびな風情を楽しんでいた。
898年に宇多上皇が大堰川で行った船遊びを神事化した。神社から渡月橋までの行列は、雨のため中止された。
午後2時ごろ、神職を乗せた御座船(ござぶね)を先頭に21隻がこぎ出し、川面を彩った。龍頭船(りゅうとうせん)など各供奉(ぐぶ)船が、雅楽や常磐津、小唄などの古典芸能を次々に奉納した。屋根の朱色が山々の緑に映え、観光客は王朝絵巻に見とれていた。【京都新聞 2013年05月19日 23時35分 】