とうとうと言うべきか、ついにと言うべきか、「こぺる」が終刊を迎えた。藤田敬一さんには、心から「ご苦労様!」「ありがとう!」と言わせていただきたい。「こぺる」は、とりわけて部落問題をテーマにした議論が成立する稀有な場だった。その意味では、それがなくなってしまうことは惜しまれてならない。だが、それもこれも時代と状況の反映でもあるかなという気がする。議論すべき事柄は尽きてはいないが、私事で言えば、「疲れ」がたまり、さらに歩を進めることがスムーズではなくなってきているのも事実だ。もちろん、見限るつもりはなく、こだわりを捨てる気もない。
「こぺる」に負ってきたものはとても大きいしい、それに代わるものはない。だから、この先は独り立ちしいなればならない。静かに、伸びやかに、じっくりと思索を巡らし続けたいと思う。