物事は一直線には進まない。外からは順風満帆に見えても、ゴールにたどり着くまでには紆余曲折があり、成果を得るための悪戦苦闘がある。だから、事を成就するためには、用意周到に準備を重ねることを欠いてはならないことは言うまでもない。
土地は耕され、種は蒔かれ、実りの季節にある。しかし、それを刈り取る者がいない。もちろん、単に刈り取ればいいのではなく、きちんと処理をし、人が食することができるようにしなければならない。このままでは実りは腐敗し、その毒がその身に回り、朽ち果てることになるやもしれない。
越えなければならない壁の厚さに比例して、費やすエネルギーは幾層倍にもなり、出るのはため息ばかりということにもなる。あるいは、火中の栗を拾うことへの躊躇に囚われることもある。その結果は、「静観」という名の無責任に終始することになりがちだ。
大事なことは事態に流されず、飲み込まれず、それをコントロールすることだ。そのためには壁に立ち向かう強い意思を持ち、内にある問題が晒されることを恐れずに、外に突き出すことだ。膠着状態を動かし、新しい舞台を創るためには、無傷では済まないことを覚悟することも必要だ。
最早、あれやこれやの繰言を並べたてている時ではない。実りは刈らねばならない。そう、すでに機は熟している。今ならまだ間に合う。今しかできないことは、今やらねば・・・。