「政権交代」が最大のテーマになった長い選挙戦もと10日。4年前の「郵政解散」とは逆の風が吹き、与党は防戦に必死で、ネガティブキャンペーンを連発している。見苦しい限りだ。4年間の怨念、政権党への見切り、閉塞感からの脱出、変化への期待・・・これらがないまぜになって、「政権交代」へのマグマとなっている。危うさや不安感もあるが、とにかく変えよう!」これが最大公約数で、壮大な実験でもある。もちろん、実験の成否は有権者が握っている。
しかし、よくよく考えてみると、4年前も今回も「二者択一」選挙になっている構図は同じだ。シンプルで分かりやすいが、人々の多様な意見はどちらかに集約されるものでもないことは自明だ。それでも、「あなたはどっち?」との問いが人々に襲いかかる。